和食器の化けるを考える

こんにちは、このコーナーはちょっと店主が割り込みします(^^;

「いや~~親父からもらったぐい飲みがン万円に化けちゃって・・・」なんてお話しではありませんのであしからず。(^^;
お客様のお声でもよく話題にのぼる和食器の変化についてお話ししてみます。

萩の七化け

実はこのページの萩焼きマグカップのような変化についてお話しした事があります。
使い込んだ私共のマグ(まだ元気に現役です)も登場させてその変化をお伝えしています。

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この写真を紹介しているページは、萩焼オリジナルマグカップ丸型です。

このように、萩焼きは「萩の七化け」といわれるくらい化けると昔から言い伝えられているわけです。
ところで、お茶の世界でよく聞き及ぶのは「唐津」「萩」「備前」などですが、意匠の素晴らしさは別として器としてこれらに共通する事ってなんでしょう?
それは「親水性」。つまり水分がしっかり染みやすいという性質です。
萩焼きでは、昔から「ベンガラ(鉄性の鉱物)」を摺りこんで最初から貫入(ひび割れ模様)を浮き立たせて漏れ止めを行う技法もあると聞き及んでいます。

和食器の化けるとは

さて、親水性があるという事は、お茶が染みて模様を作り出して器全体の色の変化まで楽しめる、いわゆる「化け」という事でもあり、「唐津」「萩」「備前」などが茶道の世界で愛された大きな要因だと私は考えています。

その「化け」が日本では茶道の世界で千利休の時代の「虚飾を避けたそこはかとない静寂な美意識」つまり「侘び(わび)」に通じる事になり、よろこばれたものと思っています。

日本人の美しい感性

でも、それだけではなく、土物の和食器(陶器)は、「自然を自然のままに受け入れる」という私たち日本人の美しい感性そのままの器といえるのではないでしょうか。

少し大げさとお叱りを受けるかもしれませんが、近年の大震災の被災地で、さした暴動などもなく皆様の秩序正しく他人を思いやる姿を、世界のマスメディアが、みな一同驚きの表情で報道していましたが、これこそ先ほどの「日本人の感性や美意識」が大変大きく影響していると私は信じています。

日本人の美しい感性・・・つくづく大切にしたいと心から思います。

私事で恐縮ですが、和食器屋夫婦はすでに銀婚式を迎えています。 お互いの寂しくなった頭や数の多くなった皺もまたこの「侘び」として変化を楽しんで・・・

などと思っていると

女将は今日も「美容成分○○パーセント!」という広告に釘付け。

おあとがよろしいようで。